オルフェーブル

愛すべきやんちゃな競走馬

長い日本の競馬の歴史の中で、特に愛された競走馬たちがいます。 オルフェーブルもそのうちの1頭です。彼の魅力は圧倒的な強さであることはもちろん、そのやんちゃぶりがファンから特に愛される理由であるといえます。

そのやんちゃぶりはデビューしたレースから発揮されていました。 中団からレースをすすめ、直線で鮮やかな末脚を披露し勝利を手にしましたが、ゴール後に騎手を振り落すという荒々しさをみせました。 彼の父親も気性難を抱えており、その血がはっきりと遺伝していることが窺えます。

皐月賞、日本ダービーを勝ち、三冠に王手をかけた菊花賞。 圧倒的な強さで三冠馬になった彼は、このレースでもゴール後に「らしさ」を見せます。 またもや騎手を振り落し、これには騎手も苦笑いするしかありませんでした。

その翌年のレースでは、コントロールが効かなくなり、コーナーで逸走。 誰もが怪我をしたのではないかと唖然とするなか、もういちど馬群にむかい、レースに復帰。2着まで追い上げました。 勝つことはできませんでしたが、一度レースをやめかけて追い上げたこのレースは、彼の強さを一層見せつけることになりました。

競馬界にこれほどまで破天荒で強い馬は、もう出ないかもしれません。

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